カフカ「変身」
カフカの「変身」を読みました。超有名作品ですが、「朝起きたら虫になってる話」ぐらいの知識で読んだことはありませんでした。
読んでみたら本当に「朝起きたら虫になってる話」でした。なんだろう、難しい…
(以下ネタバレ含みます)
全然ハッパーエンドでもバッドエンドでもないし、虫になったことに対して何の理由もなくてめちゃくちゃ理不尽だし、救いもないし…淡々と進んでいきます。
虫になってしまった主人公を、家族は最初は戸惑いながらもどうにか世話してやろうとするのですが、言葉は通じないしもう我慢ならないと、最後は虫を追い払おうとします。(その前に虫は死んでしまうのですが)
虫が死んだ後は、せいせいしたと言わんばかりに遺された家族で街に出かけて、久しぶりにゆっくりお互いの話をしたら、なんだかちょっと未来は明るいかも…みたいな終わり方でした。
んーーーーこれは何なのだろう??
虫になることは、障害や病気で突然意思疎通ができなくなったり見た目が変わってしまった人の暗喩なのかしら、、、
虫になった主人公は意識もはっきりしているのですが普通の人間とは話しができなくなってしまいます。最後は家族に感謝しながら虫として孤独に死んでいきます。
死んでしまってから家族が悲しみにくれる、邪険に扱ったことを反省する、とかの描写もなく淡々と家族はその現状で今を生きていこうとしています。それを主人公は責めてないし、読んでても責られないよなぁと感じます。
最初に虫になってしまう、ということ以外は淡々と進んでいきます。それが妙なリアルをうむのでしょうか…
うーん他の人の感想も聞いてみたい作品です!!