daikiho’s blog

不妊治療、本の感想、宝塚、日々思うことなど・・

ベルサイユのゆり

こんにちは😃daikihoです

読んだ本の感想や、子育て、宝塚観劇記録、日々の雑記など‥気ままに書いております。

 

先日読んだ「マリー・アントワネットの日記」シリーズの続編?スピンオフ?作品「ベルサイユのゆり」を読みました。

 

先日の記事

 

daikiho.hatenablog.com

 

マリーアントワネットの女官長だったランバル公妃が幽霊になって、かつてのアントワネットの周囲の人物たちに会いにゆき、それぞれの立場から、自身と、マリーアントワネットを語る、という1冊。

 

 

 

本の紹介では「究極の百合文学!」とあったので、百合文学なんて読んだこともないしちょっとドキドキしましたが、特にそんな激しい描写もなく、違和感なく読めました。

 

(文脈とか行間から読み取れる人もいるのかしら…?百合文学です、と言われなければ私は全然そう感じないくらいです)

 

 

それぞれが好きに語っているので、それぞれの発言や「マリーアントワネットの日記」でのマリーアントワネット本人の語りとの間に、ちょっとずつ齟齬があったり、「そんな一面もあったの?」、「この人からはそんな風にみえてたのね…」と新たな発見があったり。

 

 

 

この本ではマリーアントワネットは出てこないので、「いや!そんなこと言ってないし!」と本人が出てきて答え合わせする、とかもないです。

 

そもそも、本人の語りを「正解、真の姿」とするのは本人に都合がいいだけですもんね。

 

 

それぞれの語り、証言、噂話から、マリーアントワネット像が浮かんでくる、という、「マリーアントワネットの日記」の「本人の語り」、とは全く違うアプローチ、という感じで面白かったです。

 

 

マリーアントワネットに仕えていた身分のものは、マリーアントワネットを、「革命前のヴェルサイユの素敵な時代」という思い出と共に語っている感じがありますが、マリーアントワネットの娘、マリーテレーズの語りは、冷静に娘の視点から、母をみているものでした。

 

 

 

大人になって、母の言動を改めて考える、というのは私もたくさんしてきました。

状況的に仕方なかったのかな、あれは矛盾してるよな、母もまた弱い一人の女性だったのだな、彼女なりの愛情だったのだろうな、…色んなことを考えて腑に落ちたり落ちなかったりして、受け入れて。

 

 

マリーテレーズの語りにも強烈で静かな愛憎を感じます。

 

表紙がマンガちっくで「百合文学!」と書いてあるとアラサーにはハードル高かったのですが、かなり面白かったです。これ誰かお芝居にしたらいいのに。

 

 

ベルばら、1789などマリーアントワネット関連好きな方はめちゃくちゃ楽しめると思います!(知らなかったらだいぶなんのこっちゃ、になると思います…)

是非読んでみてください📕