ビルマの竪琴
読書記録です📕
竹山道雄著「ビルマの竪琴」を読みました。私は初めて読んだのですが、夫は教科書で読んだと言っていたのでそういう方も多いかもしれませんね。以下ネタバレ多少含みます↓
あらすじ
ビルマ(ミャンマー)が舞台で、敗戦後日本軍の一部隊がイギリス軍の捕虜となるのですが、水島という青年が任務にでたっきり何ヶ月も戻って来ません。死んだのかと思われていましたが、その水島にそっくりなビルマの僧が現れます。その僧が水島なのか、それとも水島は死んだのか…というような話です。
ビルマの僧の正体を知るために奔走する(捕虜の身なので制限されてますが)部隊の中の「私」の一人称で物語は展開します。
水島の心の変化が綴られるラストに考えさせられます。
(その辺は小説で描かれませんが)この後日本は戦後復興して急成長を遂げるわけですが、それでいいのか?日本だってほんの少し前まではビルマのような、受け入れ、諦め、日々を愛する暮らしだったはずなのに、文明化することで戦争へと向かってしまった。文明化の闇に向き合わずにそのまま突き進むのか?
国のために、みんなのために、頑張ろうって「誰」のことまで?
そんなことを読者に問うている気がします。
サスペンスのような謎解きもあって読み応えがありました。
児童向けに書かれたものなので読みやすいです。でも大人に是非読んでほしい一冊でした。